消費税0%

消費税率を%にしないとコロナ不況が到来

現在の日本経済は、とても2017年4月から消費税率を10%に上げられるような状態ではありません。それどころか、このままでは日本経済は、完全に失速してしまいかねません。私たち新党やまとは、消費税の0%への減税を最優先の課題として取り組んでまいります。

表をご覧ください。これは、財務省付属の財務総合政策研究所が行った「第47回法人企業景気予測調査(平成27年10-12月期調査)」に対する「貴社の景況」の回答をまとめたデータです。ちなみにこの調査には、大企業4606社、中堅企業3266社、中小企業5129社が回答を寄せています。

これは、自分の会社の景況判断について「上昇」と答えた企業から「下降」と答えた企業数を引いて構成比を示したものです。この表では、大企業と中堅企業の景況判断がかろうじてプラスであるのに、中小企業の景況判断が製造業、非製造業とも大幅なマイナスであることに注目してほしいと思います。

のみならず、大企業、中堅企業、そして中小企業も、()内に示された前回調査時の見通しより、「現状判断」が大幅に低下していることも見逃してはなりません。2015年の前半から後半にかけて、企業経営者のマインドも大幅に冷えてきているのです。

表をご参照ください。消費税率を5%から8%に引き上げたのは、2014年4月のことでした。この時期の実質経済成長率を見ると、2014年1-3月期に前期比1.2%と好調だったものが、4-6月期にはマイナス1.9%まで急激に落ち込んでいます。3%の消費増税が経済成長率を前期比で3.1%も落ち込ませたのです。

2015年4-6月期の実質経済成長率の前期比は、マイナス0.1%、7-9月期の実質経済成長率の前期比は0.3%でした。経済好転の兆しのないこんな状況が続くなかでさらに消費税率を上げたら、2016年4-6月期の経済成長率はマイナス3%近くまで落ち込む可能性があります。前回は3%の増税で今度は2%の増税となりますが、10%の大台に乗る心理効果を考えたら前回同様、もしくはそれ以上の落ち込みがあるかもしれません。

これに対して、消費税を現在の8%から5%に減税したら、経済成長率は前期比2%から3%にもなることが期待できるかもしれません。消費税率10%への増税、そして理不尽な軽減税率でこれからさらに不毛な議論が繰り返されることを考えたら、消費税を5%に減税することによって企業収益の増大と消費拡大のプラスの連鎖による税収増が消費増税による税収増を大きく上回ることになるでしょう。

日本経済の再生は、消費減税によるプラスの連鎖によってこそ実現されるのです。 

 

日本の目指すべき税体系とは?

2014年度の所得税収入は14.8兆円で、これに対して消費税収入は15.3兆円でした。日本では、10%に上げる前に8%のままでも(2014年4月までは5%でした)すでに消費税収入が所得税収入を上回る異常な状態になっていたのです。ここからさらに10%に上げると、さらに日本の税金の体系はいびつになってしまいます。

もともと税は、収入があるところから「いただく」のが本来の姿です。ですから、法人税は赤字であれば払う必要がありません。それなのに、財政赤字を解消するための増税と言って消費税を上げつつ法人税減税を行うのは、はなはだおかしいのです。

政府は企業の国際競争力を確保するためだと言って法人税減税を行いますが、日本企業の国際競争力はとても強く、いまの時期に法人税減税を行う意味はまったくありません。実際、ここしばらく業績のいい企業は輸出関連の会社ばかりです。政府は、経済の実体を見ていないと思わざるをえません。長期的に日本企業の国際競争力を強くしていこうと考えるなら、研究開発を含む投資減税を行うべきであって、利益にかかる法人税を下げる理由はまったくありません。あえて言うなら、日本に進出しているアメリカ企業の利益を確保するため、もしくは日本企業に投資しているアメリカの金融資本の配当を増やすため(利益のなかから配当は支払われます)法人税率を下げて消費税率を上げるのではないかと疑いたくなります。

さらに、消費税は、物やサービスを買ったときにかかる税金ですから、消費を抑制してしまいます。これに対して、所得税や法人税は、労役や事業の対価にかかるものですから、支払う側はこれらの対価を増やすために努力こそすれ、減らそうと考えるはずがありません。

さらに、消費税には低所得者に不利な逆累進性があります。これは、税による「所得の再分配」、すなわち税金や社会保障でお金持ちから低所得者に富を移転させるという福祉政策の根幹を揺るがすものです。

経済再生を目指してアクセルを吹かしながらブレーキを踏むような消費増税、コロナ不況を阻止するために1日も早く0%にするべきです。新党やまとは、その実現に向けて尽力していきます。